学校行事
2009年度後期 「保護者とともに進路を考える会」
2/27(土)、本校(通信制・単位制のYMCA学院高等学校)にて、「保護者とともに進路を考える会」(午前中に2年次生の部、午後から1年次生の部)が開催されました。
【2年次生保護者会】10:00~12:30
就職・進学に関する情報の提供の後、「卒業生・卒業予定者に聞く」がパネルディスカ
ッション方式で行われました。
「卒業生・卒業予定者に聞く」
進路もさまざま、入試方式もさまざまな4名の卒業生・卒業予定者に来ていただいて、「保護者への提言・苦言・感謝」ということで2年次生の保護者の方の前で忌憚ない生の 意見を話してもらいました。保護者の方々はもちろんのこと、在籍生にとっても貴重な情報となりました。
【要旨】
①就職にしても進学にしても今の時期からスタートして欲しい。来年の今頃は進路がはっ
きり決まっているというイメージが大切。
②やりたいことや進路がわからない人は、どんどん人と話してみるほうがいい。
③文章の書き方、人と話すときの目線や言葉遣いなど、急に出来ることではないので少し
ずつ練習して準備しておくことが大切。
④オープンキャンパスは早めにいろいろ行ったほうがいい。行ってみないとわからない。
自分に合ったところでないと卒業まで続かない。
⑤大学選びは偏差値や指定校推薦、取得資格などを参考に保護者や教員と相談して決め
た。
⑥AO入試を考えている場合、構想から実際のエントリーまで3ヶ月はかけた方がいい。
⑦保護者には感謝の言葉も文句も素直に伝えたらいいと思う。
⑧保護者にはいつも感謝の思いがあった(なかなか言葉では伝えにくかったですが・・・)。
【1年次生保護者会】14:00~16:00
講演会、校長からのメッセージ、進学コースの説明など進路に関する情報提供が行われました。
講演「進路決定に向けて ―保護者にして欲しいこと・本人にして欲しいこと― 」
講師 林田 明子さん
(大阪府若者サポートステーションカウンセラー・
本校「しごと悩み相談室」カウンセラー)
【要旨】若者からよく「希望がもてない」、「選べない」、「自信がない」という言葉
が聞かれる。
多くの親は「何でも好きなことをしたらいい」と助言しがちだが、本人たちは
「何がしたいのかわからない」状況でとまっている。保護者は、まず、その状
況を理解し、一般論でなく「リアルさ」を伴いながら一緒に考えることが大切
である。また、本人にとって今できる大切なことは、アルバイトでの異世代と
の付き合いといったこれまでとは違う体験や、失敗から学んだり困難に直面
したときにどう乗り越えるかを考えることで、このような体験がニート予防に
つながっていく。社会のしくみも以前とは違い実力主義・成果主義に変化し、
経済産業省は新たに若者に求められる力をまとめ
ているが、その力のベースとなる「人間性・基本的な生活習慣」は家庭でつち
かえることである。
本校からのメッセージ (校長 桜井 和之)
【要旨】2年次生の会では「卒業生に聞く」と題して卒業生に来ていただき、進路選択時の体験を聞いた。「親に言いたいことはないか」との質問に卒業生から聞かれた言葉はいずれも「親に感謝している」という内容だった。親と面と向かってはそういう言葉はなかなか出てこないが本心では感謝をしている。また、私自身、子どもの就職時にずいぶん反対し、「どうして若者の夢を摘み取るようなことを親が言うのか。」と子どもに反論されたことがある。子どもへの言葉は「地位を得てほしい、金持ちになってほしい~」という気持ちではなく、ただ「生きていてほしい、笑顔で暮らしてほしい」という願いから出たものである。保護者の方は自分が高校生のころに言われて嫌だったことや、言って欲しかったことを思い起こしてください。そして、子どもの進路を考えることを通じて「こんな大人になりたいな」という見本になってもらえたらと思います。